2020年東京都知事選の公約 (立候補はしませんが)

はじめに

 

 地方分権とは、戦後日本の憲法に定められた重要な項目の一つです。
 国政と分けて、地方の事は地方の住民が決める。それは政府では対応しきれない全国津々浦々の問題を、その地方で独自に解決していくという道筋でもあります。

 そしてそれは生活水準の向上と生活や社会そのもののあり方の多様化にも対応の道筋を残す、希望の憲法と言っても過言ではありません。

 歴史を紐解けば、民主主義上での独裁政権の誕生では、地方自治体の選挙から勢力を拡大するという構図もありました。
 また戦時中においては、地方自治という枠組みをなくし、政府の一括した管理化に置かれるという場面もありました。
 そして現代においては、国政の議院内閣制の弊害である議席確保のため支持団体の利益誘導に奔る政治家の姿を生むに至りました。
 政治の学問の世界でも、それは古くから指摘されている問題点です。

 では国政政党とはどこまでをその意志の範囲とすべきなのでしょうか。
 東京都知事を選ぶ選挙は政党名を書く選挙ではありません。
 その自治体に住む住民一人ひとりの意志を一票で証明して、そして未来を決めていくものです。
 選挙権は人権です。住民の意志で決めるを定めているのは憲法です。
 その人権と憲法よりも国政政党の思惑は優越するものなのでしょうか。
 言うまでもなく断じてあってはいけない事です。

 「政党の意志」とはあくまで政治思想であり、地域住民の個々の意志判断よりそれを優先させようとする現代の通念は、戦争や独裁政治の歴史的な反省に真っ向から対立する、異様な思い込みなのです。

 現在、私達の日本国は、徹底して若者を未来への希望を抱かせない低賃金労働の社会へと追いやりました。
 政党と連動する利益誘導を目的とする団体の思惑が優先されるようになりました。
 築地移転問題では都政の負担は六千億。
 オリンピックの準備運営には一兆二千億。
 その問題に途中で都知事や都議が気付き止めればよかったものを、取り返しの付かない社会問題になるまで放置されたのです。
 それは国政の政権争いに付随する利益誘導を当たり前のものとする政治を、切り離されて然るべき地方自治体にまで及ばせてしまっているのが原因です。

 国が悪い政治を行えば、その盾となるのは地方の自治体の政治ではないですか。
 しかし国政政党の思惑に沿うばかりの政治家達は、その基本的な問題に対して取り組む事は無かったのです。
 そうして最後に追い詰められるのは、利益誘導のために駆けずり回らされそして世間に問題が発覚した時にひたすら謝罪させられ責任を負わされる都の職員と、多額の税金を払い続ける私達なのです。

 結果として、オリンピックも多額の税金が投入されましたが、不透明な金銭の流れを追求する政治家は皆無で、国民は無給のボランティアで働かせられる事になりました。
 若者を企業にとってひたすら都合の良いように低賃金で働かせる社会になった現在は、毎年50万人以上の戦時中のような人口減少を引き起こす日本となりました。

 それでも政治家は、地方行政を利益誘導と国政の政権争いの踏み台にする事をやめないのです。
 そしてそれは、この問題構造に気づこうともせず、政治家に利益誘導をしろと言い続ける有権者の責任でもあるのです。

 私は若者が子供達が。これ以上自分のしている事に気づかない大人達の犠牲になる事は見過ごしていられません。

 今こそ当たり前の事を当たり前に行う、私達の政治を行うべき時なのです。
 それはシンプルに、憲法に則り人権の理念に沿った指針で動く、そうした立候補と政治の事です。

この問題解決の鍵は地方自治体の選挙である東京都知事選であり、思い込みの中で逃れられない大人達と子供達の未来を救うためのただ一つのチャンスでもあるのです。

 


 公約


都の行政、都知事としての基本として
 東京都における公的資金を受けた事業に対し、その資金の流れを監視します。
 対象は国また地方自治体に限らず、多重請負、不透明且つ服装化した外注などを行っていないか確認し評価します。
 悪質な企業に対する行政指導と罰金を科す条例を制定します。
 

オリンピック準備運営について
 IOCと日本のオリンピック運営委員会に関わる利権構造を調査し、全て公開します。
 東京オリンピックを機に、オリンピックそのものの健全化の実現を目指します。
 (それが全世界の多くの市民とアスリートの願いです)
 (開催期間中に停戦を呼びかけるオリンピックの、権威性を後押しし支えるものです)

 東京オリンピック以前以後と評価されるよう、オリンピックそのものを改革し、その名誉を東京都民のものとします。

 コロナの影響下にあるオリンピック・パラリンピックは、なるべく選手達の希望を叶える方向として、実現に向けた動きをします。
 感染拡大を防ぐため無観客や期間の変更を伴う計画設計に併せ、5GやVR等の技術を駆使した全世界へのネット配信等、放送収入の新しい形を提起します。


議会改革について
 PC、タブレット持ち込み可とする改革。
 議会に蔓延する政党性に対する危惧の声明発表。
 多様化と複雑化を続ける社会に沿った、新しい議会の形を提起します。
  (常時発生し続けると言っても過言ではない社会問題のリアルタイムの可視化と各議員との情報伝達。議会での解決量の増加、二十四時間体制での情報収集と分析するシステムの構築)

表現の自由・人権を守る東京都
 全世界の思想良心身体表現の自由と尊厳を侵害されている人々が、東京であれば自由を謳歌出来る。そうした都市にします。
 基本的に政治思想的ムーブメントには賛同や批判を行わない方針を取ります。なぜなら、行政とは問題に対する評価へのアプローチではなく問題の原因そのものに取り組むものと認識するからです。

動物愛護について
 ペットショップにおける、保護動物の販売枠の取り決めを行います。関連した動物達へのケアや従事者との連携の拡充を行います。
 殺処分を減らす取り組みと同時に、必ず件数を計上し政治的アピールのために実情を覆い隠さないようにします。
 動物の福祉は人間の福祉につながると考えた運用をします。

東京都民アプリの実現
 行政サービスを受ける上での簡略化(必要な書類等の確認や予約等を行えるアプリ)を目指します。
 行政サービスを受ける上でハードルのある障害の方(発達生涯を含む)に対するサポートの制度を設けます。
 都議会の動き、各議員の動きなどを逐次そのアプリで追えるようにします。
 パブリックコメントの提出が簡単に出来るようにします。
 東京都という自治体から国に対する要望の提出に付帯する、署名の投稿機能を設けます。

  発達障害者支援として
   壁掛け型の電子ペーパーを企業との連携で製作します。
   (スマートフォンとの連携で音声による予定の表示や、ゴミ捨て日、また納税等の手続きの予定や方法などを表示し、生活をサポートする機器です)

行政に対する大学生に対する研修の実現
 研修を受けた学生達が地方に帰った後、行政や議会に携わる際に応用できる基礎的な経験を養うのを目的とします。
 都内在住の学生も対象です。

氷河期世代の救済
 全国の自治体と協調し実現する、失われつつある技術の保護を目的とした雇用の創設します。
 都知事直下に氷河期世代以降の若者の救済を兼ねた、災害時、大規模イベント時の補助、その他必要に応じた対応を行う職員の枠を設けます。
 当初は数名から始まり、目標としては五千人以上(上記の全国規模での雇用の創設に関連する、都の事業の従事者として)を目指します。


蔓延しつつある引きこもりの連れ出し、監禁行為の撲滅
 明確な人権侵害である。高齢化する引きこもり問題に対しては行政としての対応が拡充されるべきであり、人権侵害を平然と行う連れ出し監禁行為に対する徹底的な撲滅を図ります。
 合わせて、貧困ビジネスに対しても同じ対応を取ります。

多重請負、中抜きに是正を促す東京都条例を制定します。

国家行政、官公庁における過重労働の是正を働きけます。
 (東京都で働く方々をつらい状況に置いておく訳にはいきません)

風俗従事者の総合的な福祉施策
 海外からの渡航者に対する、性風俗利用時の性病検査証明書の提示義務を設けます。
 暴力または不当な賃金や労働環境に関する相談窓口を設けます。

公共インフラの民営化の風潮に対する見直し
 少子高齢化の進む中、民営化は生活基盤の破壊に繋がりかねません。
 30年から50年先の社会動向を見据えた、地方自治体の存続性の強靭化を図ります。


女性に関して
 性に関する概念が多様化する社会における、女性が成人するまでの情報の複雑化への配慮として、女性に対する行政の相談機関や窓口を一元的に示す冊子を発行します。

貧困の救済
 段階的な回復(カフカの階段を参照)を登る、住宅から就労までの一貫性を持った支援を行います。

地方交付税支給の要請を都民との協力の下で国に働きかけます。

 徹底的な若者に対する低賃金化と繰り返される増税で、疲弊する都民国民の生活を守るため求めていきます。
 交付された際の使い道
  ・氷河期世代以降の若者に対する減税措置への補填
  ・妊娠出産から一定年齢に至るまでの支援予算(保育等に関連するものも含む)
  ・女性用シェルター、ホームレス支援など困窮者に対する緊急支援施策予算
 これらは交付されない場合でも都債を持って実行します。


各団体の要望の可視化
 原則公開。各議員に対する要望は同時に都に対しても文章で提出し、透明性を確保させます。
 要望自体に対する評価は行わず、事実確認の資料としてのみ扱います。

地方自治体における告発者への不当な制裁に対する救済措置
 同時に東京都知事に対して告発しなさい。推移を見守り、場合によっては声明発表や職場を用意し救済を行います。


コロナの現状と以降について
 コロナ対策として各企業で実施された、労働時間短縮、リモートワーク、付随して発生した電車の混雑状況の軽減の維持を強く進めていきます。
 流行が落ち着いた後の都内における経済活動の復調のための、都内観光業、飲食娯楽関連の支援と国内外に向けての宣伝を行います。

 事務所の分散移転(西東京、多摩地区、近隣各県への事務所移転を促す)
 満員電車問題の解決と同時に、感染対策と通勤時間等の労働環境の改善を目的とするものです。


若者支援として
 空き家を流用した氷河期世代以降の若者向け住宅支援。
 全国の自治体と協調したスギ花粉対策。切って切って切りまくって、無花粉スギや環境に適した森林への転換に向け植えて植えて植えまくります。
 国の協力が得られない場合、東京都民に向け(アプリを使用し)署名と個々人の要望の提出を呼びかけます。

文化振興
 クリエイター(アニメーター等)の生活支援。低賃金労働の構造的実態調査。
 世界各国のアニメ、ジャパンエキスポ等への東京都としての出展。
 失われつつある文化資産と技術の保護に取り組みます。

 東京都のふるさと納税の返礼としてのアニメ、漫画作品の作成(未完や続編が出ない作品など全国の市民に対する要望を集める)
 世界各国からの日本の文化体験、修養留学事業の創設。
  表現に対するハードルのある国との、表現の自由の実現のための交渉。留学事業の実現。

 有害図書指定に関連して発生した作者、出版社に対する損害の調査と、実質的な成果に対する見直し。
  同じく指定を行う委員会に対する傍聴も開放を行う。


行政としての公正公平さについて
 特定の人種あるいは国籍を掲げたキャンペーンに対しては中立の立場をとります。
 転じて、地方行政特に東京という都市は人種国籍に左右されず「都民」として行政サービスを提供する事を宣言します。
 性別、人種、階級等の制限を受けない人権の理念を参照する方針です。
 (渡航者、就労滞在者等の法律に準じます)

性に関して
 同性愛等の性的少数者などの枠組みに左右されない、人生のパートナーあるいは家庭のあり方に対する行政としてのあり方を模索します。
 文化、法律、社会動静、哲学、宗教等、あらゆる性を規定する概念に対し行政は中立です。
 市民がそれらの概念に関する闘争に、明け暮れ巻き込まれ人生を費やしてしまう事の無いよう、政治行政の制度設計や指針の提示などその役割を全うします。

選挙に関して
 東京都内で行われるあらゆる選挙に関する、候補者に対する差別的な報道姿勢に対する規制条例を制定します。
 選挙期間以前と前半においては、時間の公平性を保つ。中盤以降は各局の各候補に対する分析を基にした判断に任せます。
 (放送法の理念と人権である選挙権の平等性に基づく)

 また、東京都として選挙供託金に代わる制度(署名、段階性の投票等)の提案を行います。


学校、子供達に関して
 発達障害児童への配慮(識字、学習障害等への器具的な補助)の指針や、遅生まれの身体的学習的格差に対する東京都が出来る補助を模索します。
 貧困、虐待等を原因とする学習の遅れ等に対する救済措置(相談窓口の設置、学習支援の実施など)

 都が主導する給付型奨学金の制度設計を行います。
 大学生の一気飲み行為の全面禁止します。
 長期休暇における事件事故防止の取り組みます。

災害対策について
 各地区の災害特徴に沿った救助封神計画の策定します。
 都知事自身の緊急時対応の訓練と見直しを図ります。
 近隣各県との連携と見直しを行います。

 病院の災害時における燃料備蓄、搬送者の集中の緩和に関する計画の策定します。

 大規模に発生する帰宅難民を想定した計画と対応リソースの準備を整えます。


※現在2020年6月18日1時13分。以降追記と校正を行っていきます。
東京都知事選各候補者が参考にして頂く事を望みます。

 

https://twitter.com/Shogo_tkhs

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